ビットコインには投資すべき?

2014年2月、「マウント・ゴックス事件」がメディアを騒がせてから、早くも3年半が経過しようとしています。この事件を切っ掛けに、日本ではビットコインという言葉になじむ機会が格段に増えました。しかし、マイナスイメージからスタートしただけあって、いまだにネガティブな印象は拭えていません。
海外に目を向けると、通貨としての脆弱性に懸念を抱いている人々がいる一方、その将来性について、ポジティブに捉えて積極的に取り組んでいるユーザーも少なからず存在します。
ビットコインとは、仮想通貨の一種です。通貨である以上、以下の3つの役割を果たす必要があります。

為替機能
オンライン上の仮想通貨取引所や両替所を介して、アメリカドルや日本円などの法定通貨とビットコインを交換する事が出来、またその逆に、ビットコインを法定通貨に換金する事も可能です。
送金機能
送金先のビットコインアドレス(銀行口座のようなもの)が分かれば、自身が保有しているビットコインを送金する事が可能。また、インターネット上に存在する仮想通貨のため、ネット環境さえあれば国境の制限なく、世界中どこにでも送金する事が出来ます。
決済機能
「通貨」である以上、実店舗やECサイトにおいて、ビットコインでの支払いを受け付けていれば、決済としての役割も果たします。

以上の3つの機能の中で、今、日本で一番注目されているのが、為替でしょう。それも、投資としての側面が、この1年で取沙汰されるようになりました。
書店の店頭においても、ビットコインや仮想通貨関連の書籍が平積みになっています。その表紙には、「儲かるビットコイン」や「仮想通貨投資入門」など、かつてバブル期に株式関連書籍の表紙を飾ったような、美味しい言葉が躍っています。
この稿では、ビットコインの投資の側面がもてはやされる背景と、理由について検証していきます。

なぜ投資面ばかりが注目されるのか?

2009年10月、サトシ・ナカモトと名乗る人物が、ビットコインに関する論文を発表してから1年。「ニューリバティー・スタンダード」という仮想通貨取引所において、5,050BTCが5.02ドル(日本円で0.9円)で取り引きされ、これが初の法定通貨間との取引レートとなりました。その後、2013年12月には1BTC=110,000円という史上最高値を付けてから、乱高下を繰り返しながら、順調に上昇気流に乗り、2017年7月10日現在、1BTC=289,724円で取引を終了しました。
「ビットコイン 決済」の稿で述べましたが、価格変動の激しさが決済という機能からするとむしろマイナスに働く、と申し上げました。
方や、ビットコインの投資という側面からすると、過激なボラティリティ(資産価値の変動)がないと、面白みに欠けるという事になります。
株式では、個別の企業の業績や、その企業を取り巻く業界の情勢が影響して、相場は生成されていきます。また、為替取引では、国際情勢や各国の景気動向が関係します。その点、ビットコインは、そうした各種要因とは無関係です。
突き詰めると、ユーザーの思惑のみで相場が形成されているため、価格の変動は非常に激しいと言えます。

ビットコインには投資すべきか?

「ビットコインには投資すべきか」という問いは、「株式と同じように、ビットコインを購入して持ち続けていれば、いつか儲かるか」と言い換えてみましょう。
原則として、ビットコインに代表される仮想通貨は、希少価値が保証されているだけの、電子取引情報に過ぎません。
自明の事ですが、取り引きが始まった当初は、価値などつきませんでした。2009年10月には5,050BTCが0.9円での初値で始まったビットコイン取引が、その後、紆余曲折を経て、1BTCが300,000円前後を推移するまでに成長しました。2013年10月に初めて最高値を付けるまで、それこそ地べたを這うような価格で購入して手元に保持していた人達は、億万長者になっている、とも言われています。
結果論として、上記の問いが1年前にされていれば、答えは「イエス」です。しかし、これほどの値動きの上昇を見た後では、安易に投資すべきです、とは言えません。価格はそろそろ、頭打ちでは?と懸念する向きもあります。その一方で、ビットコイン及び、仮想通貨のポテンシャルは未知数であり、今後一層の上昇を予想する人達もいます。

「マウント・ゴックス事件」による余波が、一時的にビットコインの価格を押し下げた事は事実です。しかし、ビットコインの破綻が、ビットコイン及び仮想通貨のシステムそのものの、信頼性を損なった訳ではありません。
ビットコイン及び仮想通貨の投資側面については、今後、どのように相対してゆくか、重要な課題と言えるでしょう。

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