ビットコインの創始者サトシ・ナカモトって誰?仮想通貨ってどんな目的で作られているの?

ビットコイン創始者

2017年に入り、マスメディアやネットニュースなど、俄然、存在感を増してきた「ビットコイン」。

値動きの激しさなどの投機的な側面が、独り歩きする中で、基盤となる「ブロックチェーン」と呼ばれる技術には、金融をはじめ、産業界の名だたる企業が参入の意向を示しています。

渦中のビットコインの考案者は、「中本哲史」、あるいは「ナカモト・サトシ」と表記される日本人である、という噂が、過去に駆け巡りました。

最もこれは、噂の域を出る事はなく、実在する人物であるかどうかも、疑問視されています。

今回は、この謎の人物、サトシ・ナカモト氏にスポットを当て、半ば都市伝説的なノリで、検証していきたいと思います。

サトシ・ナカモトって誰?

ビットコイン創始者
サトシ・ナカモト氏は、2008年10月に、暗号学のメーリングリストに、「Bitcoin: A Pear-to-Pear Electronic Cash System」というタイトルの論文を発表し、ビットコインの発案者として注目された人物です。

論文を発表した後、サトシ・ナカモト氏は、2009年、最初のビットコインのシステムをリリース。メーリングリストを介して、他の開発者と共同で、ビットコインプロジェクトを起ち上げ、実用向けのソフトウェアの開発、オープンソース化して公開しました。それ以降は、プロジェクト自体の管理を他のメンバーに任せ、徐々にフェイドアウトしていき、2010年末には表舞台から姿を消しました。

サトシ・ナカモトは本当に日本人か

ビットコイン創始者
サトシ・ナカモト氏は、「中本哲史」と表記されることもあり、日本人と目される事もありましたが、これは当て字との疑いが濃く、そもそも、今もって、国籍、性別、年齢などは不明

サトシ・ナカモトにしても、個人名なのか団体あるいは組織名なのか、それさえ分かっていません。ただ、サトシ・ナカモト氏が残した論文やメールの文章から分析すると、ネイティブな英語を操り、少なくとも本人である可能性は低い、と言われています。

サトシ・ナカモトの候補と言われている人物たち

ビットコイン創始者
これほど謎に包まれた、「サトシ・ナカモト氏」。犯人探しではありませんが、どのような人物か、あれこれ取沙汰されても致し方のないところでしょう。では次に、巷ではどのような人たちが、サトシ・ナカモト氏と目されているのか、何人か候補に挙げられた人物を見ていきましょう。

ハル・フィニー氏

暗号学者で、最初にサトシ・ナカモト氏とメールを交わし、ビットコインを送り合った仲、とされています。

暗号化ソリューションである、「PGP(Pretty Good Privacy)」の初期メンバーとして、ビットコインの初めての利用者としても知られています。

同氏は、2013年3月に開催された「Bitcoin Forum」への投稿で、自らの肉体がALS(筋萎縮性側索硬化症)に侵されている事を公表。2014年8月28日、58歳で死去しました。その後、同氏の遺体は、アルコー延命財団チームの手により、冷凍保存が施されたとの発表がありました。同氏は生前、冷凍保存技術の発展に貢献するため、自らの遺体を献体する事を希望していたとの事。遺体はマイナス196℃で冷凍され、ALSの治療法が見出されるまで、保存されるそうです。

ニック・サボー氏

アメリカ・ジョージワシントン大学教授。1998年から、中央銀行に支配されないデジタル通貨の技術開発に携わり、「ビットゴールド」というシステムを構築した人物です。

ビットゴールドのシステム構造が、ビットコインのそれに酷似していることから、彼こそがサトシ・ナカモト氏では、との憶測が飛びました。これについて、サボー氏は事実を否定しています。

クレイグ・ライト氏

トリを務めるのは、現在のところ、最もサトシ・ナカモト氏ではと、有力視されている人物です。オーストラリア人投資家。

2015年、アメリカのWired誌が、クレイグ・ライト氏がサトシ・ナカモト氏であるとの記事を発表。これを発端として、ライト氏もメディアのインタビューに応え、「自分がサトシ・ナカモトであることを証明して見せる」との声明を発表しました。しかし、結局、クレイグ氏はこの証明を行う事が出来ず、声明は疑わしいものと結論付けられました。

誰がどんな目的でビットコインを作り出したの?

ビットコイン創始者
サトシ・ナカモト氏が発表した論文、「Bitcoin: A Pear-to-Pear Electronic Cash System」の中で、金融機関を介さない取引システムと、その中で使用される電子マネーに言及しています。

このシステムは、中央集権的なサーバを必要とせず、売り手と買い手が直接、P2P(ピアツーピア)※」で取り引きするものです。これにより、第3者機関を介さず、従って手数料も廉価に抑える事に成功しました。

従来、ネット上での売買では、第3者機関による信用各付がその根幹にありました。
ビットコイン創始者

商品・サービスを受け取った買い手は、銀行にその代金を、手数料を支払って振り込む。
売り手は、銀行から代金を引き出す。

この一連の取引は、銀行と言う機関が、取り引き自体の信頼性を担保しているからにほかなりません。では先述した、サトシ・ナカモト氏が考案した、「金融機関を介さない取引システム」とは、第3者機関を通さず、どのようにして売買の信用を担保しているのでしょうか。

これを可能にしているのが、「ブロックチェーン技術」です。電子マネーの構想自体は、従来から存在していましたが、データ自体が簡単にコピーできてしまうため、管理者なしで偽造や二重支払いなどを防止することは不可能とされてきました。

サトシ・ナカモト氏は、このジレンマを、ブロックチェーン技術で解決に導いたのです。

ブロックチェーン技術は、
ビットコイン創始者

取引データを複数のデータベースに分散し、ネットワーク上にあるユーザーのPCで共有することにより、データの整合性を保持しようというシステムです。

1個のデータを改ざんしても、他の場所で保管している取引データと一致しなければ、不正なデータ改ざんが白日の下に晒される事になります。中央集権的に管理されたサーバでは、取引データは一つであるため、それが改ざんされれば、追及するすべはありません。 ※P2P正式には「P2Pテクノロジーブロックチェーン技術の根幹を支える、技術の一つとされています。

ファイル交換ソフトなどで、名を馳せましたが、その本質は、中央集権的なサーバを必要としないところにあります。ネット上で必要な情報を持った相手とだけ交信し、サービスの交換や取り引きが行える点が最大の特徴と言えるでしょう。

サトシ・ナカモト氏が最初に発表した論文では、中央銀行を批判するとも思われる旨の記載がありました。このことから、同氏は、現在の中央集権的な組織が管理する貨幣システムに警鐘を鳴らし、これがビットコインを発明する動機の一つと考えられています。

ビットコインを作るには何が必要?


ビットコインは、中央銀行が発行している法定通貨とは異なり、紙の紙幣や金属でできたコインがある訳ではありません。

単なる電子信号の集合体、に過ぎません。
本来、通貨は時の権力者が、ある時は自らの権力を誇示するため、独占して発行したものでした。ではなぜ、ビットコインと言うバーチャル通貨が、法定通貨が持つ通貨としての信頼性を担保する事が出来たのでしょう。

ビットコインは、特定の組織や団体が発行している訳ではありません。プログラミングさえ理解できれば、誰でも自身のパソコンで作り出すことが可能です

これを「採掘(マイニング)」と呼びます。 ビットコインがこの世に産声を上げた2009年当時、個人が自宅の性能の悪いパソコンで、細々と採掘されていました。その当時、1ビットコインが0.1円くらいだったでしょうか。その後はあれよあれよという間に値段は高騰し、当初からビットコインを所持していた人たちは、「億り人」などと揶揄されるほどになりました。

ビットコイン以外の仮想通貨の作り主たち

ビットコイン創始者
仮想通貨の代表選手ともいえるビットコインですが、ビットコイン以外の仮想通貨を「アルトコイン」と呼びます。

ビットコインの価格高騰と共に、アルトコインにも熱いまなざしが向けられるようになりました。1,000種類を超えるアルトコインですが、それぞれのコインにも考案者が存在します。サトシ・ナカモト氏ほど、ミステリアスなベールに包まれた人物はいませんが、他のコインについても創始者について触れておきましょう。

イーサリアム

仮想通貨ランキングで、常に2番手の地位を不動のものとしているイーサリアム。考案者は、ヴィタリック・ブテリン氏

1994年にロシアの首都モスクワに生まれ、6歳でカナダに移住。数学や経済学、プログラミングを学びます。後にブロックチェーン技術に出会い、19歳の時に、ブロックチェーンプラットフォームである、「イーサリアム」を考案します。

 

イーサリアムの特徴は、「スマートコントラクト」という、あらゆる目的に利用出来るブロックチェーンプラットフォームです。これにより、ユーザーが行ってきた取り引きや契約を改ざん出来ない形で、自律して行う事が可能になります。これまでは、人の手を介して行われてきた、決済、送金、取引認証などが、コンピュータ上で自動的に行われるようになり、ビジネスや組織の存在を根底から変える可能性を秘めています。

リップル

リップルは、電子決済システムに特化した、プラットフォームです。ビットコインが個人間の決済システムに特化しているのに対し、リップルは企業間あるいは、国際間での円滑な決済を目的として開発されました。

そして、これもビットコインとは、決定的に違う点があります。それは、リップル社という創業社が存在する、という事です。

リップル社は、営利目的のベンチャー企業です。リップル社自身が、多くのリップルを所有しています。仮想通貨ランキングでは、2017年12月25日現在、第3位です。時価総額は、4兆5433億2949万7,481円となっています。

ライトコイン


考案者は、アメリカ・サンフランシスコ在住のエンジニア、チャーリー・リー氏。2011年にライトコインを、世に送り出した人物です。そのリー氏が先頃、驚くべき発表を行いました。保有しているライトコインの全てを売却し、寄付したというものです

メディアを取材に対し、リー氏は売却した理由について、自身がメディアでコメントするたびに、価格に影響するため、としています。売却したライトコイン数や、売却価格については言及しませんでしたが、市場価格が暴落するほどではないとの事です。

終わりに

ビットコイン創始者
サトシ・ナカモト氏については、これほどまでに都市伝説的な魅力を秘めた人物ではありますが、市場関係者の間では、例え人物が特定できたとしても、システムは依然として機能し続け、ビットコインを支配できるわけではないと、冷めた見方をする向きもあります。

ただ1つ、仮想通貨市場にとって、懸念材料が存在します。

それは、サトシ・ナカモト氏が当初、自らがマイニングした100万ビットコインを未だに所有しているという事実です。

この100万ビットコインは、同氏が表舞台から消えた2010年以降、手を付けられた形跡はなく、秘密鍵を保有するのはサトシ・ナカモト氏本人と言われています。もし、この100万ビットコインに手を付ければ、証拠はブロックチェーン上に記録されます。

そして万一、この大量のビットコインが市場に売却されれば、仮想通貨市場の暴落は想像に難くありません。

市場関係者には不気味な影を残しつつ、サトシ・ナカモト氏は今も、存在感を示しています。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA